こんにちは!リスタートトラベルの野中です!

今回は、視覚障害を持ちながら、イギリスに3週間留学されたI様の旅をご紹介します。

現在、全盲のI様。ご本人のご了承を得て、お話を聞かさていただきました。

I様が留学に行こうと思われた動機は?

❝現在、仕事で小学生に英語を教えています。

イギリス留学の動機は自信をもって仕事をしたかったのが一番です。
21才の時、ニュージーランドにワーキングホリデーで訪れたときは、TVや映画を聞いて英語が理解できていたけれど、現在は聞き取りが難しくなってきていると感じていました。

また、 ブリティッシュイングリッシュを本場で学びたかったです。❞

I様の旅や仕事、身体のこと

もともとは視力に問題なく、学生時代にパッケージツアーでギリシャ、トルコ、エジプト旅行。
ワーキングホリデーでニュージーランド、オーストラリアとアジア諸国5カ国を旅行されていました。

しかし、小学校教師として活躍していた29歳の時に、脳腫瘍のため視力を失いました。

全盲になってから・・・

始めは突然のことで生きる気力も失い、外出もせずひきこもっていましたが、母の前向きな支えやライトハウスでの友人との出会う中で、日常生活の自立を学び「視力を失って何もできない」からできることが増えてきた経験から、徐々に持ち前の明るさとガッツを取り戻されました。

そして発病前の学校にて再び教師として働き、 英語をはじめ、彼にしか出来ない授業をされています!!✨

台湾旅行に挑戦し、そこで1人旅に(現地ガイドは手配)自信がつき、英国留学に踏み出すこととなりました。

お一人で海外旅行に行くことに不安はありませんでしたか?

❝家族やいつものヘルパーさんなどがおられない状況での不安はもちろんありました。

特に、自分で自分を守れないこと、お金の管理、安全な移動、好きなビールにありつけるかどうか、など(笑)。


でも、 3週間 同行者を手配してもらえたことで解決しました。


今回はホームステイ先での生活面、語学学校内での受講、日常の移動面などが特に不安でしたが、彼のおかげで出発前の不安を解消することができました。 ❞

会社に依頼を受けたI様のスペシャルニーズ

  • 安全確保のため、旅行中の同行者をさがしてもらうこと。→E様が3週間同行をしました。
  • 留学中は現地ファミリーとの交流もしたかったので、ホームステイを希望。→希望どうり、ホームステイ先が見つかり現地の生活や交流をしていただけました。
  • 留学後半はロンドンでの観光が希望なので、現地に詳しい1日ガイドの手配。→とことこあーすのガイドサービスにて現地在住の日本人がガイドにて満足していただけました。
  • 飛行機は直行便。→乗り換えすることなく、I様の負担が最小限になるよう手配行いました。

視覚障害者として現地で感じたこと

”英国人の親切に実際に触れ、感動しました。


視覚障害者にとってバスや電車で立っていることは、バランスが取りにくく、難しいんですが
英国では皆がすぐにバスでも席ににすわらせてくれたり、運転手が周りの人々に声をかけて座らせてもらえ、大変有り難かった。

日本ではまれです…。


英国人が親切なのはオックスフォードでもロンドンも同様でした。
May I help you?とよく声をかけていただいたことに何度も感動しました!”

思いきって行ってみて良かったこと・感想

”留学中、授業の討論で積極的に発言できたことで、目的であった、英語への自信を取り戻すことができました。
学校で使えるショートセンテンス学べたり、生きた英語に触れ、 スキルアップすることが英国まできた意味がありました。
また、パブ、スーパー、バスなど生活することで、英国の人々の優しさを肌で感じたのが一番の収穫だし、何より、旅立てたことが日々の生きがいが増えました。

次の目標として、フィリピンで語学とコミュニケーション力をさらにアップさせたいと思っています。

そのために、帰国後も積極的にALTと職員室でも話をするようにしています。 ”

ハンディキャップがあっても勇気を出して留学されたことで、次の目標が見つかるなんて本当に素晴らしいことですよね。

I様のお話を聞いてスタッフみんなで感動しました!!

今回のご旅行全体の感想

“出発前の相談から帰国まで、丁寧に相談にのってもらえて何より安心でき、お願いして良かったです。
長期の滞在のため、語学学校探し、同行者やガイドの手配にもご苦労されたようですが、素晴らしい出会いを提供していただき有り難うございました。”

番外編~同行者E様より

実はE様はご旅行当時受験生でしたが、

同行者を探している時に「とても良い人生の経験になりそうだし、こんなチャンスは今後無いだろうと思い、受験勉強より優先すべきかなと思いました」とI様の3週間のイギリス留学の同伴者を申し出てくれました!!

3週間I様の介助者として旅に行ってみた感想

“ 全盲の方の介助は初めてでしたが、介助方法について、インターネットで色々調べたり、介助が必要なことを直接I様に聞いて留学中の介助をして、調べていたことが役に立ったり、知らなかったことを教えてもらえることも多くありました。
また、英語のスピーキング/リスニング力がとても身についたし
海外での3週間の生活で、段差など危険な場所 の確認と早めに伝えること、I様が気にされている貴重品の管理・忘れ物も特に注意するなどなど、I様のハンディをカバーし 介助しながら生活できたという経験が、自信になったと思います。

余談ですが受験生ということで、勉強道具を大量に持っていきましたが、あまり勉強できる時間がなく、スーツケースを大きく埋めるので、もう少し量を控えるべきでした(笑)”

受験生にもかかわらず、同伴していただいたE様にとても感謝しています。

受験生らしいエピソードも微笑ましいですね。

スタッフより

つらい時期を乗り越えられた経験があるからこそのパワフルなI様。

全盲であってもイギリスに留学を決意して行かれ、学び・感じられたことが笑顔の写真からも伝わってきて、このような素敵な旅のお手伝いが出来たことに心から感謝しています。

また、I様だけでなく、同行したE様にとっても本当に貴重な経験となられたことも嬉しく感じています。

❝ハンディキャップがあるから旅行が大変だった。❞

ではなく

❝ハンディキャップ有る無しに関わらず、その方にしか出来ない最高の旅行❞

を私達は目指しています。

I様が、ハンディキャップを持って旅に出たからこその気づきや思い、感動することがあり、何より、この旅を通じて次の目標を持ったとおっしゃっていただけたことがスタッフみんなの何よりの喜びとなったご旅行でした✈

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